井上竜夫さん ほんまに三途の川渡った 故人のギャグに引っかけ悼む声ネットに
「おじゃましまんにゃわ」などのギャグで人気を博し、“たつじい”の愛称で親しまれた吉本新喜劇の俳優井上竜夫(いのうえ・たつお、本名龍男)さんが高度肺気腫のため亡くなったことが7日、分かった。74歳だった。亡くなったのは5日早朝。井上さんのギャグである「三途の川渡りかけてた」に引っかけ、ネット上には「本当に渡ってどうすんねん」などと悲しむ声が相次いだ。
井上さんと言えば老け役一筋。1963(昭和38)年に新喜劇に入団し、当時、20代前半だったが若い頃から老け役を担っていた。入団当初は演出家の竹本浩三氏に「若い役をやりたい」と願ったというが、竹本氏が「君は老け顔やし、老け役のほうが長持ちする」とすすめた。
井上さんの有名なギャグに「おじゃましまんにゃわ」がある。人の家に入るときに「お邪魔します」というのを独特のイントネーションで発声し、新喜劇の全員がコケるという定番中の定番ネタで笑いを取った。
井上さんのギャグにはほかに、劇中にセリフを言いながら寝てしまうシーンで座員から起こされると「三途の川渡りかけてた!」とボケてみせるギャグがあった。これも定番で、宮根誠司キャスターもこの日の読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」で、「ちょっと寝そうになって『三途の川渡りかけてた』言うて」と紹介した。
ネット上には「三途の川や~ 渡ったらあかん がついに現実のものになったか」「おい!寝るな!ほんまに三途の川渡ってどうすんねん」「ついに渡ってしまったか」「ほんとに渡っちゃったのね」などと、故人のギャグに引っかけて悼む声が続々と見られた。