松岡修造 スベった理由逆取材…自虐押しで挽回の熱さ
元プロテニスプレーヤーでスポーツキャスターの松岡修造(48)が13日、都内で、ブラウンの電動歯ブラシの発表会に登場した。ポジティブ過ぎるキャラで人気だが、この日は現役時代から愛用する歯ブラシへの愛が深すぎるあまり“スベって”しまい、へこむ姿を見せる異例の展開となった。
登場した瞬間から松岡は“異変”を感じ取っていた。ステージと報道陣との距離が開いており、歯科関係者も多い、芸能イベントとは少し違った雰囲気。会場は和気あいあいのムードからはほど遠く、一通りあいさつした後に「こんなに笑い声が起きない会見、久しぶりですよ」と心配そうだった。
現役時代、歯磨きが嫌いで虫歯だらけだったという松岡。肩のケガで通常の歯磨きができなくなったのをきっかけに同社の電動歯ブラシを使用し、丈夫な歯になると同時に成績が向上したことを明かし、「ジュニア合宿でも子供たちに『オレみたいになるな』と歯の大事さを伝えている。(サーブなどで)奥歯をかみしめた時、しっかりした歯が大事」と熱弁した。
会場の微妙な空気感と、商品へのあふれる思いが、妙な化学反応を起こしてしまったのは、締めのコメントを求められたとき。なぜか松岡は「オーラルB ジーニアス9000(商品名)でみんなの歯も“ツルツル造”!!」と笑顔でギャグを放ったが、やや噛み気味で「チュルチュル造」にも聞こえ、爆笑とはならなかった。
悔いが残ったのだろう。芸能イベントでは、場面転換などで時間が空くとき、タレントが一端、ステージの裏側に消えるのが一般的だが、松岡は報道陣の方に歩み寄り“逆取材”を開始。「ツルツル造、ダメ?」「マネジャーが怒って、向こうに行っちゃったよ」「どこから来たんですか?(どこの媒体ですか?)」と聞き回る姿は、元アスリートらしい負けず嫌いの表れだろうが、へこんでいるのが“新鮮”だった。
その後の写真撮影の際も「いろいろ迷惑かけて暗い気持ちなので、音楽かけて」とスタッフにお願い。時間が予定より30分ほど押していることを伝えられると「僕のせいだ…“押してる造だ…”」と真剣な表情だった。
とはいえ、空気が次第にほぐれたのも事実。自虐を繰り返すことで会場の雰囲気を自身に引き込んでいった。「ポジティブ」「熱血」で押し通す松岡も魅力だが、また別の愛される理由を感じさせるイベントとなった。