名門私立高校でナイフ傷害事件 卒業生には香川照之ら
文武両道で知られる東京の名門私立・暁星高校で17日、高校1年生の男子生徒(16)が同級生の男子生徒2人と男性教諭(49)を切り付ける事件が起こった。3人はナイフで肩や指などを切られたが、いずれも軽傷。麹町署は傷害の疑いで、男子生徒を現行犯逮捕。「同級生2人にからかわれ、かっとなってやった」と容疑を認めている。
教室で自習中に生徒同士がけんかになり、逮捕された生徒は刃渡り約10センチの折り畳みナイフを出して相手の生徒の右肩を刺し、止めに入った別の生徒の右胸を刺した。教諭は生徒がもみ合っているのを見つけて教室に入り、指を切られた。この教諭が生徒を取り押さえた。生徒はナイフについて「かばんに入れて家から持って来た」と話しているという。
学校によると、逮捕された生徒へのいじめは確認されていないが、今年に入って両親から人間関係や進路について数回相談があったという。同学園の和田信之事務長は「教育機関として誠に申し訳ない。再発防止に努めたい」と話した。
高校を運営する暁星学園は幼稚園から高校まであるカトリック校で、小中高は男子校。大学医学部などに多くの合格者を出す進学校。サッカー強豪校でもあり、全国高校サッカー選手権には10回の出場を誇る。また、歌舞伎俳優がOBに多いことでも知られ、故中村勘三郎さん、松本幸四郎、香川照之らが卒業生。