小池知事、世論80%盾に理解求める バッハ会長は四者会合提案
20年東京五輪・パラリンピックの会場見直しを進める東京都の小池百合子知事は18日、都庁で国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長らと会談し、見直しに理解を求めた。
「知事選の公約の1つとして、会場の再点検を挙げました。最近の世論調査において、費用の見直しについて80%以上が賛成しています。(会場見直しについては)現在、検討中で今月中に結論を出す予定です」。
バッハ会長は日本の「モッタイナイ」の精神に理解を示した上で、混乱した状況を見かねているのか「四者会合の作業部会を提案します。都、組織委員会、国、IOCによる。そのような作業部会による分析ならモッタイナイということにはならない」と、提案した。
都政改革本部の調査チームは先月29日に、ボート・カヌー会場の「海の森水上競技場」、バレーボール会場の「有明アリーナ」、競泳会場の「アクアティクスセンター」の3会場について、見直しを提言。高い支持率を武器に検討を進める小池都知事だが、組織委員会、国内外の競技団体などの反発を招いている。
「海の森水上競技場」については、調査チームの報告書に「宮城県長沼ボート場」への変更案が盛り込まれており宮城県は招致に意欲。日本選手たちの待望論が根強い埼玉県の「彩湖」案も浮上している。さらに一部報道でIOCが韓国での開催を検討していると報じられるなど、混乱が続いている。
すでにIOC理事会などで承認を得ている会場の変更については、IOC、各IF(国際競技連盟)の承諾が必要とされている。