張本氏、中大「内紛」発言には触れず
野球評論家の張本勲氏(76)が23日、レギュラーコメンテーターを務めるTBS系「サンデーモーニング」(日曜、前8時)のスポーツコーナーに出演。16日に放送された同番組で、箱根駅伝本戦出場を逃した中央大学陸上部に関して「内紛があるそうだから…」と発言した問題について触れなかった。
番組全体を通しても発言について触れることはなく、テロップでの説明なども一切なかった。
張本氏はスタジオではなく、野球教室を開催する群馬・太田市から中継でバーチャル出演した。スポーツコーナーでは、22日から始まったプロ野球・日本シリーズの広島対日本ハム戦について「(日本ハムの)中田(翔)は何をやっとる」と主砲に苦言を呈するなどした。通常ならあまり興味を示さない海外サッカーのUEFAチャンピオンズリーグ・バルセロナ対マンチェスター・シティーの試合についても発言。ハンドの反則で退場となったマンチェスターのゴールキーパー・ブラーボにニコニコしながら「喝」を出す一幕もあったが、最後まで「内紛」発言には触れなかった。
張本氏は16日の同番組で、箱根駅伝の本選出場を逃した中大に関して「喝だ!歴史ある中央大がどうしました」と叱咤(しった)の言葉を向けるとともに、「情報によれば内紛があるそうだから…よく考えて立て直した方がいい」と発言していた。
これに対して、中大法科大学院教授で陸上部部長を務める野村修也教授は番組放送直後に自身のツイッターで、張本氏の発言が「事実無根である」とし、TBSに対し訂正と謝罪を要求したことを明かした。番組は20日、公式ホームページで「誤解を招きましたことを、視聴者および選手をはじめとする関係者の方々にお詫び申し上げます」と謝罪した。
しかし、22日に野村教授は、求めていた番組内での謝罪が断られたことを明かした。その上で、張本氏が「自分に喝!」ということを呼び掛けていたが、実現しなかった。