プログレッシブ・ロックの第一人者、難波弘之40年は「夢のよう」
日本を代表するキーボード奏者でプログレッシブ・ロックの第一人者でもある難波弘之(63)が今年、デビュー40周年を迎えた。先月、記念アルバム「一生鍵命」をリリース、デイリースポーツに「一瞬の夢のよう」と40年を語った。
難波は「40年前の自分なら、60歳を超えてやっていることが信じられない。展望は全くなく始めた。日本でロックを作るって始めた70年代の若い連中は皆そうだったと思うけど、好きだからガムシャラにやる感じ。よく続いたな。よくやってきた」と振り返る。
1976年、金子マリ&バックスバニーの一員としてデビュー。故大瀧詠一さん、山下達郎、竹内まりやらのレコーディングやツアーの一方、「センス・オブ・ワンダー」「野獣王国」などのバンド、ユニット、ソロ、さらにはSF作家や大学教授まで、多彩な才能を発揮してきた。
今作では「21世紀になってからの僕」を聴かせる。新曲4曲を含む全12曲で名義は実に7つ。1曲目「浮遊」と12曲目「ココロと心臓」はライフワークであるセンス-の新曲で「友達が死んでいく年齢まで音楽をやっている」実感がにじむ。「配列も考えに考え抜いています」という。
とはいえ本人は至って元気。11月30日の東京・目黒ブルースアレイジャパンなど11~12月は40周年記念ライブの後半戦が続くが「知力、体力が続く限りはやりたいな。ミッキー・カーチスさんとか、ムッシュ(かまやつ)とか、(内田)裕也さんとか、いいトシのとり方をしてるなと思います。ああいうくそロックじじいが理想」と意気軒高だった。