石黒賢 亡くなった父、修さん最期みとれず 「突然で…」と涙

父・修さんの遺影の前で思い出を語る石黒賢=カトリック渋谷教会
会見中、涙をこらえる石黒賢=カトリック渋谷教会(撮影・園田高夫)
石黒修さんの遺影=カトリック渋谷教会(撮影・園田高夫)
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 日本テニス界の戦後初のプロ選手で、9日に腎盂(じんう)がんのため亡くなった石黒修さん(享年80)の通夜が14日、東京・カトリック渋谷教会で、しめやかに営まれた。次男で俳優の石黒賢(50)が取材に応じ、目に涙を浮かべて「すごいオヤジだったと思います」と声を震わせた。

 修さんは3年前に腎盂がんが見つかり、手術を繰り返していたという。今年1月には全豪オープンをオーストラリアで観戦するほど元気だったが、春から夏にかけて肺や脳などに転移。亡くなる前日に石黒は会話を交わすも、最期をみとることはできず、「突然で…ある覚悟はしてましたが、もうちょっと頑張ってくれると思ってました」と悔やんだ。

 1983年に石黒がドラマ「青が散る」でデビューするきっかけを作ったのも、修さんだった。「父に『テニスができる若い人がいませんか?』と話が来て、『お前、出てみるか』と。それまでは俳優になるとは思ってもなかった」と回想していた。

 元プロテニス選手でタレントの松岡修造(49)ら、600人が参列。松岡は「何と言ってもダンディーというイメージ。テニス、しゃべり、姿に近づきたかった」と悼んで、「テニスに携わる者は石黒さんの魂を感じて、思いを導いていかないと。錦織圭という選手が出てきましたが、世界に羽ばたく選手をサポートするのが、僕らの責任」とテニス界の礎を築いた恩人に誓っていた。

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