寺島しのぶ 初体験の朗読劇に挑戦

 女優・寺島しのぶ(43)が24日、東京・赤坂の草月ホールで朗読劇「肉声」(同会場で25-27日の4公演)のゲネプロ(本番同様の最終的な通し稽古)を行った。国際的な演技派女優として円熟味を増す寺島だが、今回は「初めて」という朗読劇に挑戦。本番を前に思いを語った。

 20世紀のフランスを代表する作家、ジャン・コクトーの戯曲「声」を原案とし、芥川賞作家・平野啓一郎が自身初の戯曲として執筆。寺島は日米開戦前の1940年晩夏と45年3月の東京大空襲後の東京に“愛人”として生きる女性を演じる。舞台は自室。寺島は台本を朗読する形で、受話器が置かれたままの黒電話の向こうにいるのであろう“男”と会話し、思いの丈を語り続ける。

 寺島は「極力シンプルで抽象的な芝居。演劇とも言えない、何か不思議な感じにはなっていると思いますが、これも新しい試みです。平野さんの書かれた文章を伝えるということが必要というのがあって、なかなか難しい感じですね。誰も何も言ってくれないので、分からないんです。どんかな感じなのかなって」と、試行錯誤する本番前日の心境を吐露。その不安感も、百戦錬磨のプロ意識と女優魂の裏返しだった。

 3日間の“短期決戦”について、寺島は「それ自体も初めて。不思議な感じがしています」としつつ、「4回(公演)の中でどれだけ、(芝居全体が)いいようになっていくのか分からないですけど、(台本を)もうちょっと読み込んでやっていきたいです」と意欲的だった。

 また、世界で活躍するバイオリニスト・庄司紗矢香が、かつての無声映画で生演奏が重要な役割を果たしたように、寺島の演技に合わせた深みのある演奏を披露する。

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