歌舞伎俳優の中村橋之助改め八代目中村芝翫＝しかん＝（５１）一家が８日、大阪市此花区のユニバーサル・スタジオ・ジャパン（ＵＳＪ）で行われた「芝翫親子４人同時襲名披露リ・ボーン・パレード」に登場。芝翫は９月に不倫騒動があったことから報道陣に「リ・ボーン（再生）できましたか？」とツッコまれて一瞬慌てたが、妻の三田寛子（５０）が笑顔で後を引き取り、不倫発覚時と同様、梨園の妻らしく貫禄の対応ぶりを見せて夫の窮地を救った。

　パレードはＵＳＪ１５周年記念の一環として行われた。芝翫のほか、息子の中村橋之助（２０）、福之助（１９）、歌之助（１６）の３人も登場し、パレードを先導。来年１月に大阪松竹座で襲名披露公演をする４人が「お練り」を行った。

　パレード冒頭、三田は家族から１人離れて観覧席に立ち、夫と息子がフロートに乗って現れるのを待った。白い和服に身を包んで髪をアップにし、若々しい装い。パレードらしい軽快な音楽が始まると三田はリズムに合わせて体をゆらせ、小さくステップを踏みながら観客に手を振り笑顔をふりまき、盛り上がりに一役買った。

　一家はパレード後に取材に応じ、芝翫は三田が１人で踊っていたことについて「びっくりしました。（フロートの）正面で１人で踊っていて根性あるなと。あぜんとしました」と三田の強心臓ぶりにあらためて驚いていた。

　隣で聞いていた三田は笑いながら「観覧席に１人で寂しいと思いましたけど、来場者の皆さんに助けられて心はひとつになりました」とＵＳＪに訪れた人々にさりげなく感謝することを忘れなかった。芝翫も来場者を見て「日本のユニバーサル・スタジオ・ジャパンが世界に届くよう、親子４人の襲名を世界に届けたい」と宣言した。

　ここで報道陣が芝翫に「９月はいろいろありましたがもう、リ・ボーンできましたか」と不倫騒動に絡めて尋ねた。芝翫は一瞬答えに窮し、「そ、そ、そうですね」と目を見開いて短く返答。すかさず三田が入り、「家族そろってパレードに参加し、心をひとつにすることができました。１月の大阪松竹座での披露公演を前に家族がひとつになることができました」などと、なめらかに答えて夫を救い、不倫発覚時と同様の貫禄対応を見せつけた。

　芝翫は９月、京都の芸妓との不倫騒動が報じられ、「不徳の致すところです」などと釈明。三田は「これからが彼の男としての見せどころ」「今一度夫婦で立ち返って、よく考える時間というものを神様に与えていただいた」などと笑顔を忘れず振る舞い、堂々と対応する姿が話題になった。