俳優の稲葉友（２３）が、１１日に最終回を迎える日本テレビ系ドラマ「レンタル救世主」（後１０・３０）でミステリアスな女装男子を演じ、話題を呼んでいる。１年前には「仮面ライダードライブ」で仮面ライダーマッハに変身していた正統派イケメンが、インパクトのある役柄で大胆にイメージチェンジ。「ライダー出身にいい俳優が多いと言われるようになることが恩返し」と、出自が原動力になっている。

　もともと女子力は高めで、かねてベビーオイルなどでスキンケアを欠かさなかった美肌が自慢だ。女装姿も違和感はないが、第１話の撮影時には「やばい…。（役が）腹に落ちてないのが画（え）に出ちゃう」と、焦りがあったという。

　「かわいくなりたい。色気を出したい」の一心で女性のしぐさを研究。今では共演の志田未来（２３）が「女装している方が話しやすい」と安心感を覚えるほどのはまりようだ。

　主演の沢村一樹（４９）には「意外といい女だな。遠目だと女。広末涼子に似てる」と太鼓判を押され、久々に会った友人からも「色気が出てきた」と絶賛された。

　４月クールのドラマ「ＨｉＧＨ＆ＬＯＷ」でもオネエ口調の役柄を演じ、来年も女性的な役が待機しているという。「何年か後にネットで『稲葉友　女装　黒歴史』とか出るようにならないといいですけど」と冗談めかすが、求められる幸せを実感している。

　１年前には仮面ライダーとして子供たちの歓声を浴びていた。「ヒーローを切り捨てるのが早い」と苦笑するが「すがっててもしょうがない」と果敢に新たな役に挑んできた。同時期に４本の出演ドラマが放送され、女装男子、根暗男、人気アイドル、学生と振り幅の大きさも話題だ。

　「お世話になった人に恩返しがしたい。５０歳、６０歳になっても『まだまだ』と挑戦していける俳優でありたい」という稲葉の、異彩を放つ活動から目が離せなくなりそうだ。