巨泉告白、咽頭ガンは7カ所に転移
25日発売の週刊現代のコラムで咽頭ガンを告白した司会者の大橋巨泉が、29日放送のフジテレビ系「とくダネ!」でキャスター・小倉智昭の取材に応え、ガンはリンパ節など7カ所に転移していたことを明らかにした。
小倉にとって巨泉は司会者としての「恩師」ともいうべき存在で、28日に自宅と思われる場所を訪ねて見舞うとともにインタビューした。
会ってその顔を一目見るなり「元気そうじゃないですか」と安心した小倉に、巨泉は「元気、元気、まるで元気」と逆に小倉を励ますように答え「21日に手術して今日退院だもん。すごいよね、日本の医学も」と、これまでと変わらない口調でしっかりと話した。
巨泉の説明によると、最初に異常に気づいたのは今月2日。大好きなアメリカンフットボールの中継を、机にヒジを突きながら見ていたところ「右耳の下になんか丸くて小指の先ぐらいのがプヨプヨしてんだよ」。すぐ夫人を呼んで「俺、こんなところに何かあったか?」と尋ねたが、夫人も言われて初めて分かったことで驚き、病院で検査を受けることになった。
その検査結果が出たのが10日。右の扁桃への咽頭ガンでステージ4、リンパ節など4カ所に転移していると告知された。
自覚症状が全くなかった巨泉はその際、「(異常に気づいてすぐ)検査してもうステージ4ってのは、それ以上の早期発見ってないんですね」と医師に絡むように尋ねた。医師は「残念ながら(それ以上の早期発見は)難しいですね」とだけ答えた。
その後の展開は早かった。20日に入院し、21日には手術。その結果、転移は4カ所ではなく7カ所に及んでいた。
手術では転移した部分を切除し、原発部位である咽頭は放射線治療で取り除くことになった。咽喉を切除すると日常生活に多大な影響が出ることと、ウイルス性ガンであることから、放射線治療が有効だという。
小倉のインタビューを受けた28日の退院は一時的なもので、来月には再入院して治療に取り組むことになる。
小倉によると、巨泉は放射線治療に備えてマスクやマウスピースも用意、1回15秒の照射を32回受けることになるという。
巨泉は小倉に「うまく生き残れば傘寿のパーティーをやりたいんだよ」と希望を語り、小倉は「みんなで悪口言うから覚悟しておいて下さいよ」と励ました。