尾上菊之助「最高におめでたい婚」です
歌舞伎俳優・尾上菊之助(35)が26日、東京・千代田区の神田明神で歌舞伎俳優・中村吉右衛門(68)の四女の瓔子(ようこ)さん(30)と挙式した。
約500人のファンが集まり、地元の魚河岸会が神輿(みこし)をかついで祝福するなど役者らしい華やかな式に、菊之助は「『最高におめでたい婚』ですね」と、満面の笑みを浮かべていた。
挙式後の会見では笑顔の連続だった菊之助だが、夫婦となった心境を聞かれると「これから2人の人生が始まるという決意が固まりました。新しい歌舞伎座の中心となれるように2人で一生懸命頑張っていきたい」と、表情を引き締めた。
昨年12月に中村勘三郎さん、今年2月に市川團十郎さんが相次いで死去した。菊之助は「きょうは成田屋の兄さん(團十郎さん)、中村屋の兄さん(勘三郎さん)の魂も来て下さってると思います。2人にも決意を伝えたい」と、旅立った先輩にも伝統の継承を宣言。4月に開場する歌舞伎座で、次世代の主役となることを誓った。
尾上家ゆかりの神田明神での挙式は華やかなものとなった。木やりの歌声に乗って2人が登場すると「音羽屋(尾上家の屋号)」という威勢のいいかけ声。挙式後には祝儀の神輿も登場した。ともに人間国宝の父・尾上菊五郎(70)と義理の父・吉右衛門、女優の母・富司純子(67)と姉・寺島しのぶ(40)も、この日ばかりは脇役だ。
菊之助は「祝詞(のりと)が上がって、三三九度をさせて頂いた時に(夫婦になったと)実感しました」と表情を緩めた。瓔子さんは「和康(菊之助の本名)さんがお芝居に集中できるようサポートしたい。お母さま(富司)にいろいろ教えて頂きながら、音羽屋、寺島家を守って行きたいです」と、梨園(りえん)の妻としての自覚は十分だった。
今月24日、都内の区役所に婚姻届を提出。今年9月に都内で披露宴を予定している。