現役最高齢女形の中村小山三さん死去
現役最高齢の歌舞伎俳優、中村小山三(なかむら・こさんざ、本名福井貞雄=ふくい・さだお)さんが6日午前11時24分、虚血性心不全のため都内の病院で死去した。94歳。東京都出身。通夜は8日午後6時から、葬儀・告別式は9日午前11時から東京都中野区中央2の33の3の宝仙寺で。喪主は歌舞伎俳優の中村勘九郎(なかむら・かんくろう)と七之助(しちのすけ)。
4歳で三代目中村米吉(後の十七代目中村勘三郎)さんに入門。1926年の初舞台以来、最晩年まで活躍し女形をつとめた。十八代目勘三郎さん、現在の勘九郎と七之助兄弟の三代の「中村屋」に仕え、数々の名舞台を支えた。著書に「小山三ひとり語り」。
4月1日開幕の「平成中村座 陽春大歌舞伎」の出演者に名を連ねたが、体調不良で休演していた。
勘九郎と七之助「中村屋の宝」
勘九郎と七之助はこの日、連名でコメントを発表。「初舞台の時よりいつも近くで見守り力になってくれた」「長きにわたり祖父・父・そして私達を常に支えてくれた中村屋の宝です」と、小山三さんへの思いを記した。