B・B・キングさん死去…89歳
AP通信などによると、米国を代表するブルースギタリストで「ブルースの王様」と呼ばれたB・B・キング氏が14日、ラスベガスの自宅で死去した。89歳。長年糖尿病を患っており、昨年10月に体調不良でツアーを中止。今月1日に自宅で終末期ケアを受けていることを公表していた。
本名ライリー・B・キング。1925年、米南部ミシシッピ州の貧しい小作農家の長男として生まれた。幼時に両親の離婚、母親との死別を経験。教会で音楽に親しみ、音楽で生計を立てようと志し、22歳で黒人音楽の中心地だったテネシー州メンフィスに。ラジオ番組で注目を浴び「B・B(ブルース・ボーイ)・キング」と名乗るようになった。
50年代初めに「スリー・オクロック・ブルース」がR&B全米チャート1位となり一躍スターダムに。「ルシール」と名付けた愛機ギブソンのギターをトレードマークに、60年以上にわたり幅広く活躍。エリック・クラプトンやジェフ・ベックなど多くのブルースやロックのギタリストに影響を与えた。
50枚以上のアルバムを発表し、代表曲に「ザ・スリル・イズ・ゴーン」「レット・ザ・グッド・タイムス・ロール」などがある。グラミー賞15回、米大統領自由勲章(2006年)を受け、84年にブルースの殿堂、87年にロックの殿堂入り。日本でも71年以来、数多く公演を行った。