村上元スカウト部長が死去 名選手を発掘

 広島は9日、元スカウト部長で顧問の村上孝雄(旧姓宮川)さんが、8日に北九州市内で死去したと発表した。79歳、死因は心不全。15年間の現役生活では代打として活躍。通算代打安打187本は、現在も破られていない日本記録だ。スカウト転身後は現監督の緒方孝市、北別府学、前田智徳らを発掘した。

 突然の訃報だった。選手、スカウト、現在は顧問として広島を支えた村上さんが、8日に北九州市内で死去。心不全だった。豊国学園高等学校から門司鉄道管理局を経て、1959年オフに広島入団。引退後に改姓するまでは宮川姓で、代打を中心に15年の現役生活を過ごした。

 1963年から5年連続で代打打率は3割を記録。72年には打率・402など、切り札として長く活躍した。通算代打安打187本は、現在も破られていない日本記録。66、67年でリーグ最多死球を記録したことで「当たり屋」とも言われた。

 現役引退後はスカウトに転身。松田元オーナーが「九州地区から輩出した名選手の多くは宮川さんが獲得した」と話すように、広島唯一の200勝投手である北別府学、2000安打の前田智徳、炎のストッパーこと津田恒美の担当スカウトでもあった。

 「緒方監督、高ヘッドが就任し、喜んでくれていた。昨年もマツダスタジアムまで来てくれていた。まだ早い。若すぎる」と松田オーナー。担当した緒方監督、高ヘッドが現役引退後も指導者として貢献する姿を喜ぶとともに、生前は常に気にかけていたという。

 06年から3年間はスカウト部長も歴任。その眼力で発掘した選手たちが、リーグ優勝に導くことが、最大の供養になるはずだ。亡き師の思いを胸にチームは、25年ぶりの頂点を目指す。

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