NHK「クロ現」やらせ疑惑 男性が会見

 昨年5月放送のNHK「クローズアップ現代」など2番組に、やらせ行為があったとして、大阪府内の飲食店店員の男性(50)が1日、代理人弁護士と大阪市内で会見した。

 男性側は昨年4月に知人を通じて紹介されたNHK記者の演技指導を受け、多重債務者に出家詐欺を斡旋する架空のブローカー役でVTR収録に応じたところ、このVTRが同年4月のNHK「かんさい熱視線」と同年5月の「クローズアップ現代」で、本物のブローカー行為として報じられたと訴えた。

 男性側はこの日午前から2時間半にわたって、NHKの聞き取り調査に応じたうえで、NHKに訂正報道を求める「申し入れ書」を手渡し、7日以内の回答を求めたことを明らかにした。NHK側からは「現在調査中」との回答があったという。

 男性は「私は放送されたようなブローカーをしたことがありません」とし、VTR収録時点ではどのような形で使用されるかの説明もなかったという。VTRには顔は映っていないが、放送を見た周囲から体格や話し方の特徴などから疑念を持たれ被害を受けているとした。

 男性側はNHKの回答次第ではBPO(放送倫理・番組向上機構)に訴えることも検討していることを明言した。

 NHK広報局の話「男性とそれ以外の関係者などの話に食い違いがあり、引き続き、取材のプロセスを確認する作業を行っています。事実関係がまとまった時点で何らかの形で公表したいと考えております」

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