【函館2歳S】ハーフ世代一番星狙う

 「函館2歳S・G3」(14日、函館)

 世代最初の重賞戦に、素質馬たちが顔をそろえた。ティーハーフは、半兄に今年の安田記念にも参戦したG1・3勝の香港馬ラッキーナインがいる良血馬。05年(アドマイヤカリブ3着)以来、7年ぶりの同レース参戦となる武豊が重賞制覇へと導く。

 期待の快速馬ティーハーフが、勢いに乗って北の大地へ乗り込む。6月に阪神の新馬戦を4馬身差で圧勝。随所に幼さを見せながらも、追ってからは鋭い末脚を見せて後続を突き放した。手綱を取った武豊も「調教でもいいタイムを出していたし、初戦から動けると思っていた。その通りでしたね。メンバーに恵まれたところもあったけど、まずまずの内容でした」と合格点を与えた。

 デビュー前から、勝てばこのレースに参戦する方針だった。鞍上も「新馬を使う前から2歳Sへのプランが出るくらいだからね。スピードの乗りがいい。スッとトップスピードに乗れる。気性的にも問題ないし、ここも楽しみ」と素質を高く評価する。自身は05年以来7年ぶりの同レース参戦。97年にアグネスワールドで史上2人目となる全10場重賞制覇を成し遂げた思い出のレースで、2度目のVを狙う。

 半兄には11年香港スプリントなどG1・3勝を挙げる香港馬ラッキーナイン、全兄には同厩舎で昨年の京王杯2歳S2着のサドンストームなどがいる華麗なる一族だ。3世代続けてこの血統を管理する西浦師も「現時点の完成度は兄姉より上かな。小柄だけど、馬自体はいい馬だよ。変わりなく順調に来ているし、洋芝も合いそう」と前向きだ。持ち味のスピードを武器に、世代最初の重賞タイトルをもぎ取る。

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