【かしわ記念】タルマエ4連勝で新王者

 「かしわ記念・交流G1」(6日、船橋)

 一気の重賞4連勝で世代交代を高らかに宣言だ。唯一の4歳馬ホッコータルマエが先行策から快勝し、G1初制覇を成し遂げた。連覇を狙ったエスポワールシチーは逃げて2着。1番人気に推されたローマンレジェンドは3着に敗れた。

 新陳代謝の激しいダート路線に、ホッコータルマエが新王者として名乗りを挙げた。

 エスポワールシチーがハナを切り、4番手の外めを追走。一つ後ろにローマンレジェンドを置いて向正面へ。幸がレース前に思い描いていたという「理想通りの位置。エスポを射程圏に、ローマンに気を配って予定通りのポジション」を手に入れた。3角で鞍上の手が少し動いたが、逃げるエスポワールシチーに離されないようにハミを掛けながらの追走。残り100メートルで捕らえると、1馬身半の差をつけてトップホースの仲間入りを果たした。

 3頭のG1馬を敵に回し、結果を出したのは大きな自信につながる。「文句なしで強い競馬。スタートが早く、器用さがあるので千六でも大丈夫だと思っていた」と幸。昨秋の使い出しから連戦続きだったが、ここに来て4連勝と一気に本格化した。「この間からだいぶ調子が良くなってきた。数を使っていると言われるけど、使って使ってやっと良くなってきた」と成長を感じ取った。

 レースを見守った西浦勝師は「体の筋肉の付き具合が日々変わるのが分かる」と話し、精神面でも「賢い馬で、オンオフがしっかりしている」と充実ぶりを強調した。

 大目標をジャパンカップダート(12月1日・阪神)に置くが、まずは次戦の帝王賞(6月26日・大井)で再び強豪と相まみえる予定だ。幸は「挑戦者の立場から、G1を勝って負けられない立場になった」と“新王者”として戦うことに胸を躍らせていた。

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