【VM】サウンドG1初勝利へ手応え
「ヴィクトリアマイル・G1」(12日、東京)
デビューから大きな期待をかけられていた大器サウンドオブハートが、昨年の桜花賞以来となるG1の大舞台に立つ。前哨戦の阪神牝馬Sを快勝し、2連勝と勢い十分。来年2月で定年を迎える松山康師は「折り合いさえつけば、切れ味は負けない」と、ヴィクトリアマイルのラストチャレンジへ自信をみなぎらせた。
「これはエンジンが違うよ」。2歳夏、新馬戦の手綱を取った松岡が目を丸くした。G1を獲れる逸材。陣営は早い時期からそう確信した。デビュー勝ちから約1年9カ月。骨折などの試練を乗り越え、大きく成長を遂げた。
松山康師は「以前はうるさくて仕方がなかった。でも、今はそんなこともなく、気持ちの部分で古馬っぽくなっているよ。カイバもしっかり食べるようになったね」。本格化の証しだろう。
2日の1週前追い切りでは美浦坂路で4F50秒4をマーク。「1週前でもある程度はやるつもりでいた。動きは良かったし、馬のコンディションは変わらずいい」と目を細める。
松山康師にとって最後の年度に入り、重賞すべてがラストトライとなる。G1奪取へ、名伯楽が静かに闘志を燃やす。