JRA、引退騎手復帰への条件緩和
来年度(14年3月1日~)のJRA騎手免許試験の要項に「引退騎手の再受験」に関する規定が明文化されることが9日、明らかになった。従来も引退騎手の受験は可能だったが、今回からキャリアなどを考慮した上で技術試験の免除など、条件を緩和して復帰への道筋を大きく広げる。3日に開かれた免許試験委員会で正式に決定した。
騎手不足に悩む現状を踏まえ、JRAが迅速に措置を取った。中央所属騎手は減少の一途をたどっており、9日現在で126人。30年前(247人)の約半数、10年前(166人)との比較でも大幅減となっている。今年1月20日には中山・京都の障害レースで騎手不足により2頭が出走取消を余儀なくされるという、珍事件も発生した。
近年はベテランだけでなく若手の引退→調教助手転身も多く、昨年引退した23人のうち8人が、まだ体力面に余力を残す20代(当時)だった。今後復帰へ意欲を示した場合に備え、JRAは引退騎手の再受験の規定を明文化する必要があると判断。8月上旬に公示される騎手免許試験要項に盛り込まれる運びとなった。