【高松記念】ムーン悪馬場で高速走
「高松記念・G1」(30日、中京)
雨水を含んでぬかるんだ状態の26日の栗東坂路。これ以上ない最悪の条件下で、ハクサンムーンは力強くチップをかき込み、フォームを崩すことなく真っすぐに蹄跡を刻んだ。
鞍上が手綱をしごきアクションを起こしたラスト2Fが12秒4‐12秒8。急勾配を高速ラップで駆け抜けての4F55秒2に「こんな馬場で時計的にもよく頑張ってます」と田中助手。「いいころに比べると、馬体の張りとか物足りないところはあるけど」と不安を口にしつつ、休み明けの前走オーシャンS(13着)と比較して「動きは良くなってます」と巻き返しへ手応えをつかんだ。
西園師は「暖かくなってからのタイプ。今年は寒さが長引いたので」と満点ジャッジではなかったが「1回使った効果が動きに表れています」と上積みを強調。「同型(脚質)がいますが、控えても良くないので、たとえ外枠を引いたとしても、ハナを主張します」と先手を譲るつもりなど毛頭ない。
短距離界の絶対王者ロードカナロアが引退したとあって「(昨年の)G1で3、2着ときて、あとは1着だけ。自分の競馬をして、一番いい結果を出したい」と主戦の酒井はタイトル奪取へ力を込めた。