【天皇賞】バリアシオン「全て完璧」
「天皇賞(春)・G1」(4日、京都)
ウインバリアシオンが躍動した。4月30日、栗東CWの3コーナー。先行していた僚馬との間合いを、ここから詰めていく。伸びのあるストライドで瞬時に加速。直線入り口で並びかけると、手応えに余裕を残したままゴール板を貫いた。6F81秒9‐37秒7‐12秒1を刻み、オートロンシャン(3歳オープン)に1馬身、エンプレスペスカ(3歳未勝利)に半馬身先着した。
「乗りやすくて反応がすごく良かったです。馬自身、何をすればいいのか分かっている。そう感じました。手前の変え方など、全て完璧に近かったです」。騎乗停止の岩田に代わり、手綱を握ることになったシュタルケにとって胸躍るリハーサルだった。ドイツの名手を冗舌にさせるほど、バリアシオンは魅力的だったということだろう。
送り出す松永昌師も意欲を隠さない。「予定通り順調にきています。2年前(3着)と比べて、確実に力をつけています。年齢を重ねて成長してきました。状態に関しては、言うことなしだと思います」。過去G1では2着3回。12年の宝塚記念4着後には左前浅屈腱炎を患い、約1年5カ月に及ぶ長期休養も強いられた。前哨戦の日経賞を快勝した6歳馬が不屈の闘志で戴冠を狙う。