【天皇賞】カドー内枠から昨年の雪辱へ

 「天皇賞(春)・G1」(4日、京都)

 昨年の3着馬レッドカドーが春の盾を奪取する。8歳春を迎えたが、衰えはなく元気いっぱい。メンバー唯一の外国馬が同レース最高齢Vを決め、存在感を示す。1日には、出走馬18頭と枠順が確定。馬券は2日に一部ウインズで前々日発売される。

 再び淀の2マイルに挑むレッドカドー。8歳になったが、馬体は若々しい。追い切り翌日の1日は京都競馬場のダートコースで約20分、ダク(速歩)で2周の運動。耳をピンと前に向け、鞍上の指示に従った。

 トレヴァー助手は「軽いキャンターをさせようかとも思ったんだけどね。夜半に降った雨でダートコースが随分湿っていたので、ダクだけに変更したんだ。馬はハッピーな様子だし、仕上がりも十分」と笑顔で語る。同助手は過去にもスノーフェアリー(10、11年のエリザベス女王杯を連覇)などで来日経験は豊富。日本で賞金を獲得するノウハウを知っている。

 秘密兵器は健在だ。それは体幹と四肢を覆うコンプレッションスーツ。一昨年のジャパンC(8着)で初来日した時から活躍を支えている。馬場入りの際は外すが、毎朝、一番の引き運動で着用する。昨年引退した豪州のスプリント女王ブラックキャビアも使っていたものだ。メーカーによれば、無駄な筋肉の動きを制限して疲労の蓄積を回避。さらに血行促進、適度な保温効果もある。「けさも気持ち良さそうに着ていたよ。おかげで状態も昨年より上」と言う。

 香港ヴァーズ4着、ドバイワールドC6着は、同じローテで2連対(1、2着)していた昨年より劣るが「香港はメルボルンC(2着)の疲れが残ったまま走ってしまった。ドバイでは立て直しに成功したけど、コースが湿り過ぎていて(時計が)速くなり、適性の差だよ」と理由もはっきりしている。

 枠順は3枠5番に決定。「昨年は(13)番枠。外過ぎて、位置取りが思っていたより後ろ過ぎた」と分析するだけに、ロスなく運べる内枠はプラスに働きそうだ。3度目の来日で戴冠を狙う。

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