【オークス】ベッラレジーナ母の雪辱だ
「オークス・G1」(25日、東京)
母の無念を晴らす。スイートピーS2着のベッラレジーナは、07年オークスの2着馬(1番人気)ベッラレイアの初子。直線で放つ鋭い末脚は母譲りの鋭さがある。母はローブデコルテとたたき合いの末、鼻差で涙をのんだが、東京芝2400メートルに対する高い適性は示した。トライアルで最終切符を手にした娘が、余勢を駆って大仕事をやってのける。
近年のオークスは1勝馬の活躍が目につく。トライアルで出走権を得た11年ピュアブリーゼ(2着)、12年アイスフォーリス(3着)、13年エバーブロッサム(2着)が勢いそのままに大舞台でも躍動した。今年の注目馬は、スイートピーS2着で出走にこぎ着けたベッラレジーナだ。
母は07年のオークス2着馬ベッラレイア。血統的な魅力もさることながら、わずか4戦目でG1切符を手にしたあたりに、大仕事をやってのけそうな“スター性”を感じさせる。
「母はオークスには出たが、それまでは除外ばかり。不運が続いた。それに比べれば、この馬は“持ってる”な」と平田師。母は新馬戦快勝後、デイリー杯クイーンCを除外され、翌週のアーリントンCも除外。代わりに出走したすみれSも3着に敗れて賞金加算に失敗し、桜花賞への最終切符獲得をかけたフラワーCも除外…樫の舞台へ至るまでに難しい調整を強いられた。
その点、娘は強運の持ち主だ。1勝馬ながらも無抽選でトライアルに駒を進めると、広い東京コースで母譲りの鋭い末脚を発揮。2着に入り出走権を手にした。この勢いを本番にも生かしたい。「体質が強くなったね。小柄でも跳びの大きい馬で、ここにきてうまく体の特徴を生かせるようになっている。調整も順調。距離は未知数だが、母もあれだけ走ったし、持たないことはないだろう」。母の無念を晴らし、大舞台でアッと言わせるか。