【京都大賞典】インパクトある2勝目

 「京都大賞典・G2」(14日、京都)

 好位で運んだ3番人気のラストインパクトが力強い末脚で競り合いを制し、重賞2勝目を飾った。今後は優先出走権を獲得した天皇賞・秋(11月2日・東京)を視野に調整。上昇気流に乗る4歳馬が、勢いに乗って盾獲りを狙う。2着には6番人気のタマモベストプレイが奮闘し、1番人気のトーセンラーは昨年に続く3着。2番人気のメイショウマンボは10着に完敗した。

 京都競馬としては53年ぶりとなる台風による開催延期も、このコンビには関係がなかった。ラストインパクトがG1馬2頭などを封じ込めて、2つ目のタイトルを獲得。ハープスターで凱旋門賞・仏G1に挑戦した川田&松田博師のタッグが、帰国後初めて挑んだ重賞でいきなり結果を残した。鞍上は「スムーズに運べて、いいレースができた。馬も辛抱してよく走ってくれました」とうなずいた。

 勝負勘がさえた。スタート後の長い直線を利用し、3番手まで誘導。「台風も過ぎて良馬場に戻った。開幕週ですし、前が止まらないと思って位置を取りに行きました」。3角手前で前が離れたと見るや、即座にゴーサイン。「タマモベストプレイをとらえられる位置で、後ろの動きも気にしながら追いだせました」。直線は懸命の右ステッキでパートナーを鼓舞。首差のたたき合いをしのいだ。

 松田博師は「使うごとに良くなっていた。だいぶ馬がおとなしくなってきたよな。賞金を加算できて良かった。ひとつひとつ勝っていかないとな」と話す。G3(2月の小倉大賞典)、G2と着実に階段を上がる愛馬は、今回のVで天皇賞・秋の優先出走権を獲得。「行きたいけどな。1週間、馬の様子を見てからやな」と冷静に今後の見通しを語った。

 今週末は、同じ川田&松田博師のコンビのレーヴデトワールが秋華賞に挑む。最高の形で弾みをつけたタッグが、本格スタートする秋G1戦線でも大暴れする。

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