【京成杯】ベルーフV 王道に名乗り

 「京成杯・G3」(18日、中山)

 3番人気のベルーフが大外一気の強襲劇で重賞初V。昨年の新種牡馬ハービンジャーの産駒で初の重賞勝ちとなった。鼻差の2着に1番人気のブラックバゴ。さらに首差の3着に6番人気のクルーガーが入った。

 クラシックへ視界良好だ。皐月賞と同じ舞台で、ハービンジャー産駒ベルーフが大外から末脚一閃(いっせん)。ゴール寸前で内のライバルたちをかわし去り、初のタイトルをもぎ取った。

 大外枠の不利も素質馬には関係なかった。前半は中団を追走。川田は行く気にはやる若駒をなだめながら運んだ。4角入り口で進路が狭くなり、いったん控えるシーンもあったが、すぐに立て直すと大外からエンジン全開。メンバー最速タイの上がり3F34秒8の末脚で差し切った。

 デビューから2000メートルにこだわって4戦3勝、2着1回。川田は「ゴールの瞬間まで(勝ったか)分からなかった。無事に戻ってこられたのが一番」と胸をなで下ろす。「楽な展開ではなかったけど、きょうはだいぶ真面目に走ってくれた。少しずつ大人になりながら成長してくれれば。これだけいい勝ち方をしてくれたら夢が広がります」と将来性を評価した。

 池江師にとって、ゆかりのある血統でのタイトル奪取となった。母レクレドールの全兄は名種牡馬ステイゴールドで、いずれも父・池江泰郎元調教師が管理した。「気性の成長が課題だったけど、スタッフが考えながらやってくれた。ジョッキーもうまくさばいてくれたね」と労をねぎらう。次走は未定で、今後は滋賀県のノーザンファームしがらきに放牧へ。心身両面の成長を促し、春の大舞台へ向かう。

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