【シルクロードS】鈴木康師最後の重賞
「シルクロードS・G3」(2月1日、京都)
2月28日で定年を迎える鈴木康師にとっては、セイコーライコウで挑むシルクロードSが最後の重賞チャレンジとなる。「8歳になったが、まだ衰えていない。今年も現役を続けるから、引き継ぐ人にはアイビスSD連覇を狙ってほしいね」とエールを送る。
先週の京都牝馬Sでは、ゴールデンナンバーが15番人気の評価を覆し、首差の2着に突っ込んだ。昨年の京成杯AHを前胸部裂創のため競走除外。「すぐ手術したが、胸の骨片が2個飛んでいた。能失(競走能力喪失)かもと言われた危機を乗り越えてくれた。2着でも涙が出たよ」と感慨深そうに振り返る。
28日には、かつての管理馬で重賞5勝のダイナフェアリーが、老衰のため32歳で死亡した。「最近は立ったまま眠っていたらしい。横になればもう立てないと分かっていたのだろう。僕が辞めるのが近いから、最後まで頑張れというメッセージをくれた気がする。産駒のサマーサスピション、ローゼンカバリーで重賞を勝たせてくれた。不思議な運命を感じる」と死を悼む。
ここまで重賞は27勝だが、ついにG1には届かなかった。最後の重賞も「(主戦の)ヨシトミ君(柴田善)の騎乗停止は痛い。難しい馬。藤岡康君にはしっかり指示する」と平常心で送り出す。「2月28日には感極まるだろうな」。結果を出したい一戦だ。