【きさらぎ賞】ルージュバック女傑誕生

 「きさらぎ賞・G3」(8日、京都)

 歴史を塗り替える完勝劇だ。有力牡馬を蹴散らし、クラシックの登竜門をくぐり抜けたのは1番人気のルージュバック。直線で決め脚を繰り出し、牝馬としては51年ぶりの戴冠を成し遂げた。無傷3連勝を決めた女傑は、春の目標を桜花賞(4月12日・阪神)に置く。2着は2番人気のポルトドートウィユ、3着にはオルフェーヴルの全弟アッシュゴールドが続いた。

 血統馬がそろった注目の一戦。有力牡馬を、小柄な牝馬があっさり蹴散らした。単勝1・7倍、堂々の1番人気に応え、ルージュバックが無傷3連勝で重賞タイトルを奪取。「素晴らしいパフォーマンスでした」-Vにエスコートした戸崎圭が満足げな笑みを浮かべる完勝劇だった。

 後方から運んだ過去2戦とは違い、今回は好発から3番手へ。直線では反応良くスパート。ほぼ同時にアタックした2着馬を2馬身突き放してみせた。「スタートが良かったが、あの位置でも我慢ができた。このような競馬を経験できて良かった」と鞍上は収穫を口にする。

 歴史を塗り替えた。牝馬による同レース制覇は61年スギヒメ、64年フラミンゴに続く、51年ぶり3頭目。ただし、61年の創設から69年まではダートで行われており、施行条件が芝に変わってからは初めての牝馬Vだ。大竹師は「距離などの条件を考えてここを使うことになった」と異例の参戦を説明。「頭数が少なかったのも良かったですね。気性が荒いので、競馬で嫌な思いをさせないようにレースを選択してきた。今後は多頭数での競馬が鍵になる」と口元を引き締めた。

 一線級の牡馬を破り、数々のクラシックホースを送り出す登竜門を制した怪物牝馬だが、春の目標は桜花賞に置く。直行か1戦挟むかは未定となっているものの、現時点で桜の女王最有力候補に躍り出たことは間違いない。

 「“走る馬には調教師がいらない”と聞きますし…僕はもういらないかな」と指揮官は周囲の笑いを誘いつつ、大一番に自信をにじませた。決戦まで約2カ月。大きな期待を胸に桜の舞う季節を待つ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

主要ニュース

ランキング(競馬・レース)

話題の写真ランキング

写真

リアルタイムランキング

  1. 上原浩治氏 盟友オルティス氏の息子と2ショ「デカくなったなぁ」現在マイナーで奮闘 少年時代の写真も投稿

  2. 阪神・岡田顧問 今季セは「3強3弱」 巨人は投打スキなし、DeNAは日本一の自信&バウアー加入が大きい

  3. Koki,「お庭でのんびり」投稿で驚きの事実! ここは公園でなく、自宅だった

  4. 板野友美「また『整形した』とか言われる」顔の腫れを説明 野球選手の夫と「別れろ」コメには「ひどい」

  5. 「クジャクのダンス」一瞬映った名刺に→まさか黒幕の本名か 阿南検事「あの人」とも共通点→息子が弁護士

注目トピックス