【競輪】山崎復活V“大ギアの申し子”

 「全日本選抜競輪・G1」(15日、静岡)

 山崎復活V-。山崎芳仁(35)=福島・88期・S1=が最終バック8番手から鋭いまくり追い込みを決めて1着。12年9月オールスター(前橋)以来、9度目のG1制覇を果たし、優勝賞金3000万円とKEIRINグランプリ2015(12月30日・京王閣)の出場権を手に入れた。山崎マークから直線で伸びた菊地圭尚が2着、2角から仕掛けた浅井康太が3着に入った。人気を集めた昨年のグランプリ覇者・武田豊樹は4着に敗れた。

 ギア倍数が4・00未満に規制されてから最初のG1。注目を集めた一戦で真っ先に決勝のゴールラインを駆け抜けたのは“大ギアの申し子”だった。今回のギア規制で苦戦が予想された山崎が、周囲の評価をあざ笑うかのように、9個目のG1タイトルを手に入れた。

 これまで何度もG1決勝の舞台を踏んできた百戦錬磨は大一番でも冷静だった。「今回は決勝に乗れただけで満足していたから、優勝できてビックリ。レースはもつれる展開になると思ったし、狙っていた感じになった」と振り返る。武田、稲垣、そして単騎の浅井がもがき合うところを、脚をためてバックから狙い澄ましたまくり追い込み。「4角から良く伸びた」と自画自賛するように、直線は外からライバルたちを一気にねじ伏せた。

 4倍を超える大ギアで競輪界を一世風靡(ふうび)した男だが「(昨年の)11月くらいから乗り込み中心のスピード練習に変えた。フレームも替えて、今までのイメージは全部捨てた感じ」とルール変更に素早く対応。「不思議とギアを落として体が動いている」。年末のグランプリ出場権も早々にゲット。不利と思われたギア規制を、逆に自らの武器に変えて完全復活を果たした“ニュー山崎”が、再び競輪界の中心に帰ってきた。

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