【皐月賞】サトノクラウン無敗戴冠へ
「皐月賞・G1」(19日、中山)
牡馬クラシック3冠レースの初戦。データ的に乗り越えるべきハードルは高いなか、全ての項目をクリアしたのが、ルメールと初コンビを組む3戦無敗馬サトノクラウンだ。先週の桜花賞は3戦無敗馬3頭が全て敗れたが、今週は、同舞台の弥生賞を快勝したスター候補が勝ち切る。
05年ディープインパクト以来の無敗Vへ-。関東期待のサトノクラウンが堂々と主役を張る。出世レースの東スポ杯2歳S-弥生賞を制し無傷の3連勝。「課題は見当たらない」と橋本助手が完成度を評価する逸材が、自信を胸にクラシック第一弾へ出陣だ。
派手さはないが、センスの塊と言えるほどレース内容がいい。東スポ杯2歳Sは直線で狭いスペースを突いて差し切りV。手綱を取ったムーアも「クラシック級」と素質を絶賛した。続く弥生賞は好位から抜け出す横綱相撲。切れだけでなく自在性も兼ね備えている点は心強い。
1週前追い切りは美浦Wで僚馬を圧倒し3馬身先着を決めた。直線では鞍上が激しく手綱を動かし、負荷をかける意欲的な内容に「長めからやりました。動きは鋭かったですね。順調にきていますよ」と橋本助手。中間の追い切り本数は決して多くないが、徐々に馬体は締まってきた。
新コンビを組むのは3月からJRAに移籍したルメール。デビュー週には大阪杯をラキシスで制するなど、いきなり存在感をアピールした。心強いパートナーを背に、サトノクラウンが名馬への階段を駆け上がっていく。