【皐月賞】スティール完敗 逆襲ならず

 「皐月賞・G1」(19日、中山)

 ディープインパクト産駒の皐月賞初Vはならなかった。2番人気に推されたリアルスティールは2着。余裕の手応えで迎えた直線。残り200メートルで先頭に立ったが、最後は勝ち馬の強襲に屈した。

 「いいところで運べたが、うまくいき過ぎた」。冷静に振り返った福永は「勝ちに行く競馬で頑張っている。ただ、並ぶ間もなくかわされたから…。きょうのところは完敗」と唇をかんだ。

 「勝った馬が強い」。矢作師は悔しさを押し殺し、ダービーでの逆転を描く。「これで面白くなった。どうやって負かしてやるか。幸せな立場だよ」。気持ちを切り替え、闘志を燃やした。

 収穫はあった。うるさい面を見せる装鞍で落ち着き、成長の跡を見せた。「練習したかいがあった。スタートが速いのもダービーで武器になる。次が一番だから。何とか負かしてやるように、いろいろと考えたい」と指揮官は前を向く。頂上決戦へ-。逆襲に向けての歩みを既に進めている。

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