【天皇賞】キズナ7着 凱旋門賞不安
「天皇賞(春)・G1」(3日、京都)
不可解な敗戦だった。2年連続で1番人気に推されたキズナだったが、初の掲示板外となる7着。4着に敗れた昨年に続き完敗に終わった。「よく分からない。ここまで走らないのは初めてだから。分からない。伸びるところが1回もなかった」。表情を曇らせた武豊は“分からない”という言葉を連発した。
いつものように後方を追走。途中からは勝ち馬をマークする位置にいた。「レース前は特に変わりなくいつもと同じだった」と鞍上は振り返ったが、自慢の豪脚は最後まで火を噴くことはなかった。
「反応していないものねえ。4角で外に出そうとしたところで反応がなかったから。何かトップスピードに入るのを嫌がっている感じ」と佐々木師も首をひねるばかりだ。
これで1年前のレース中の骨折から復帰後3連敗。完全に迷路に迷い込んだ。トレーナーは「走れていない。きょうは一番走りやすい馬場だったと思うし、仕上げたのに。止まり方が気になる。距離ではなく、骨折の影響かもしれないし、気持ちの問題かも」と厳しい表情を見せる。凱旋門賞を最大目標に掲げるダービー馬が窮地に立たされた。