【新潟2歳S】クエスト、好調キープ
「新潟2歳S・G3」(30日、新潟)
素質馬がそろった新潟2歳チャンプ決定戦。なかでも、デビュー戦を圧巻の切れ味で制したロードクエストが好調キープを示した。26日の美浦Wの最終リハは軽めだったが、初コンビを組む田辺との呼吸はぴったりだ。豊かな先行力を誇るルグランフリソンは栗東坂路の併せ馬で遅れたが、バネの利いたフットワークで最後まで食らいついていた。
静かに闘志を燃やした。午前6時過ぎ、田辺を背にロードクエストが美浦Wに登場。じっくり鞍上との意思を通わせながら、単走で4F57秒0-42秒0-14秒3をマーク。時計は地味ながらも、しっかりした脚取りでゴール板を駆け抜けた。
先週に3頭併せで抜群の動きを見せただけに、今週は控えめで十分だった。実戦で初コンビを組む鞍上は「状態は先週から変わりなく、いい意味で現状維持。乗り味が良くて勝負根性がある。併せた時の雰囲気がある馬ですよ」と好感触を伝える。小島茂師も「現時点でやれることはやった。馬の状態はいいし田辺も好感触を得ている。何の問題もありません」と満足そう。
デビュー戦では次位に0秒7差をつける、メンバー最速の上がり3F33秒2を繰り出し完勝。だが、「切れるというよりも長く脚を使うタイプ」と鞍上は評価する。その上で、「ムキになる面があるので、いかにリラックスして実戦に臨めるかが鍵。スタートが悪いのもいい材料ではないね」とあえて課題を口にするが、その表情に不安の色はない。大きな期待の裏返し。そう言って自らの気持ちを高めているのだ。
試金石の一戦となるが、指揮官も思いは同じだ。「初戦は思った以上に走ってくれたしここも楽しみ。いい勝ち方をしたい」と言い切った。2年前の勝ち馬ハープスターは桜花賞を、2着馬イスラボニータは皐月賞を制した。まずは重賞タイトルをゲットし、今後の飛躍へとつなげたい。