【ボート】笠原「S行く」思い出の地で
「ウェイキーカップ・G1」(3日開幕、多摩川)
完全復活を遂げた笠原亮が、思い出の舞台で躍動する。多摩川でSGが行われることは少ないが、2005年ボートレースクラシックでは、SG初出場ながら初優出初Vという快挙を達成。優勝戦では3コースからコンマ01とSで踏み込み、強力なツケマイをさく裂させた。
当地では、池田浩二が勝った09年クラシックでも優出(5着)している。また、デビュー初優勝を飾った01年から今年4月の前節まで優勝5回。「多摩川は好き。結果が出ているし、イメージはいい」。遠征勢ではピカイチの相性を誇る。
昨年はF休みが半年と不本意な1年を過ごしたが、今年は成績が一変。4月桐生のG2・MB大賞を含むV5で、8月浜名湖のG1周年、7月津のG2・MB大賞ではともに優出して2着に入っている。「いいエンジンを引いたので結果が出ているだけ。今年は調子がいいと言われるけど、自分としてはこのペラ制度になってからずっと調子はいい」と自信をのぞかせる。
ただ、昨年のことがあるだけに常に気を引き締めている。「昨年はS事故3回ですっかりリズムを崩したからね。Sには気を遣う。展開を捉えるレースになると思うが、つかめたら勝負どころではSを行きたい」と目がキラリ。あくまでもエンジン次第ではあるが、リズムの良さ見れば主役級の活躍は濃厚だ。「相手は気にならない。最後まで自分との戦いとなる」。08年蒲郡の東海地区選手権以来、通算4度目のG1制覇を狙う。