「オールカマー・Ｇ２」（２７日、中山）

　先週が３日間開催だったことに伴い、今週のトレセンは変則調教日程。２２日は栗東が全休日、美浦はオールカマー出走馬など数頭が馬場入りした。好ムードだったのはマリアライト。前走のマーメイドＳで２着に好走するなど本格化気配のディープインパクト産駒が、重賞初Ｖを狙う。

　小柄な牝馬でも着実に成長している。春は条件戦を２連勝後にマーメイドＳで重賞へ初挑戦し、０秒１差の２着。マリアライトがＧ１の舞台を目指して秋の好ダッシュを狙う。

　昨年１月に中山で新馬戦をＶ。当時の馬体重は４２０キロだった。「カイバにも気を使ったし、調整を加減しなければならなかった。いろいろと苦労しましたね」と久保田師。５戦目（３着）に新潟遠征した際には４１２キロまで落ち込むなど、苦心の仕上げが続いた。

　そんな一頭が本格化気配を漂わせたのは４歳になった今年の春。「しっかり食べるようなって馬体が減らなくなったので、調教をきっちり積めるようになった」。前走は４２８キロでの出走と数字的には大きく増えていないが、中身が違う。「心身ともに成長した感じです」と目を細める。

　前走は３／４馬身差の２着。惜しくもタイトルには手が届かなかったが「力はある程度、見せられたと思います」と、結果に対して悲観の色はない。火曜朝は美浦Ｗを軽く流し、最終追い切りに備えた。「秋はここから使おうと決めていた。コースは問題なく、距離もいい。Ｇ１馬や牡馬相手にどこまでやれるかですね」。最大目標はエリザベス女王杯（１１月１５日・京都）。進境著しい４歳牝馬がこの秋、大きな飛躍を狙う。