「びわこ大賞・Ｇ１」（２９日開幕、びわこ）

　日本一の淡水湖“琵琶湖”を舞台に「開設６３周年記念　Ｇ１・びわこ大賞」が、滋賀県のびわこボートで２９日～１１月３日まで６日間の日程で開催される。例年は桜の季節に行われる周年記念だが、今年は紅葉が始まった秋のびわこにトップレーサーが集結。開幕に先駆けて、直前の浜名湖ダービーでＳＧ初Ｖを飾った守田俊介（４０）＝７４期・滋賀・Ａ１＝をピックアップ。

　直前にＳＧ初制覇を果たして、びわこの絶対エースとして君臨する守田俊介。昨年３月の６１周年を制し、念願の地元周年記念Ｖを達成。０３年の近畿地区選手権、０６年のＧ２秩父宮妃記念杯と合わせ、びわこの主要タイトルを完全制覇。「地元周年で優勝できたのは、ほかのどの場で優勝するよりも断然にうれしい。びわこで勝てるのが一番」と、手放しで喜んだ。ただ「地区選も、周年も勝ったし、自分的には、おなかいっぱいなんです」と、笑いながら話し、守田らしさもみせた。

　そんな守田だが、勝利に対してはどん欲だ。最近の好調さに顕著に現れているのが体重。以前は５５キロ以上だったが、昨年から取り組んだ減量で、今は５０キロでレースに臨んでいる。「この体重を維持するのは慣れてきたけど、きつい仕事ですよ。普段から節制しています」と、減量の厳しさを話した。ただ「５８、５９キロくらいで走っているときと、５０キロで走っているときでは乗っている感じが違う。起こしてからの景色や、進み方が全然違うんです」と、体感は一変。「節制するのはつらいけど、体重が重いときは足負けし、レースが楽しめていなかった。僕はレースが楽しめないのが一番嫌い。だから普段から食べるのを我慢してでも、体重を落としている」と、一度この感触を知ってしまうと、減量にも耐えられるほどの、強烈なインパクトがあったようだ。

　出力低減型エンジンにもネガティブなイメージはない。「最近は乗り味を来させているので、展開がないレースでも着をまとめられているし、レースを楽しめている」と、今はすべての面でリズムが最高といえる。

　最後に「おなかいっぱいだけど、もちろん勝てたら最高だし、負けず嫌いなんで、走る限りは１００％の力でいいところにいきたい」。今年もびわこのファンを魅了する走りを約束した。