【ファンタジーS】キャンディ差し切る
「ファンタジーS・G3」(7日、京都)
412キロは優勝馬ではレース史上最少の馬体重。ひときわ小柄な鹿毛馬が四肢をいっぱいに伸ばして重賞タイトルを勝ち取った。ゴール前の激しい攻防を制したのはキャンディバローズ。「やった!」。デビュー戦から手綱を握ってきたルメールが喜びを口にした。
ロケットスタートを決めたが、道中は焦らず3、4番手へ。直線で反応良く伸び、逃げ粘る2着馬をとらえ切ったところがゴールだった。「彼女はいいスタートを決めたし、馬の後ろにつけて、うまく運べたと思う。ラスト200メートルはいい瞬発力を見せてくれた」。会心の騎乗に満足げな笑みを浮かべた。
北都で見せたスピードはダテではなかった。8月の札幌未勝利戦でレコードVを決めて以来の実戦で半姉ファインチョイス(11年函館2歳S)とのきょうだい重賞制覇を達成。この日、東京で観戦した矢作師は「間があいているのと、外枠が心配だったが、こちらが思ったよりも強い競馬をしてくれた」と能力の高さに舌を巻いた。次走は阪神JF(12月13日・阪神)。重賞タイトルを引っ提げて2歳女王を目指す。