【ア共和国杯】アクター念願の重賞初V

 「アルゼンチン共和国杯・G2」(8日、東京)

 朝から降り続く雨を漆黒の馬体が切り裂いた。好位を進んだ1番人気のゴールドアクターが、必死に粘るメイショウカドマツをゴール前で競り落とし、3連勝で念願の重賞初制覇。父スクリーンヒーロー(08年)と父子での同一重賞Vを決めた。

 「並んでから相手もしぶとかったけど、僕の馬も脚を使っていましたから」と吉田隼は胸を張る。これでコンビを組んでから6戦5勝。唯一の敗戦も菊花賞3着だけに、その相性は抜群だ。思い入れもひとしおの相棒に、「続けて乗って人馬の信頼があった。こういう形で結果を出せてうれしいです」と満足げな表情を向けた。

 陣営の“英断”もこの日の勝利につながった。菊花賞3着後に疲れが出ると、無理をすることなく思い切って休養させた。それが功を奏し、「体が成長して最後の切れ味がついてきました」と中川師は目を細める。自身にとっては06年の厩舎開業以来、うれしいJRA重賞初勝利。「久々に力が入りましたよ」と喜んだ。

 父も4歳時に同レースで重賞初制覇。さらに続くジャパンCも制してG1ウイナーへ上り詰めた。当然、その子にもジャパンC(29日・東京)での走りに期待は膨らむが、指揮官は「(次走は)状態を見ながら」と明言を避けた。とはいえ、古馬中長距離戦線に楽しみな一頭が現れたことは事実だ。

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