【みやこS】ジャルダン悪馬場克服しV
「みやこS・G3」(8日、京都)
ダート界に新星誕生だ。7番人気ロワジャルダンが中団から末脚を伸ばしてV。1分47秒8のJRAタイレコードをマークし、初めて重賞タイトルを獲得した。頭差2着に6番人気カゼノコ、3着には4番人気ローマンレジェンドが入り、1番人気ダノンリバティは6着に敗れた。
水が浮いた不良馬場を難なく克服した。ロワジャルダンが好時計で駆け抜け、重賞初制覇を決めた。
先週の天皇賞・秋でラブリーデイを勝利に導いた浜中の手腕が光った。ライバルが積極的に攻める中、鞍上は中団の内でじっくりと脚をためた。「ハマりましたね。ペースが速いと思っていたので、この馬のリズムを守って乗りました」としてやったり。ゴール前ではローマンレジェンドとの叩き合いを制し、そして大外から一気に強襲したカゼノコもきっちりと頭差封じ込んだ。
「結果的に展開が向きましたが、よく頑張ってくれました。このいいメンバーに勝てたのは大きい」と笑顔を浮かべた。
これまではレース運びの不器用さが災いして出世が遅れていたが、今年7月に福島で2連勝して軌道に乗った。さらにひと皮むけた姿を京都でアピールした。
「賞金面の関係で使いたいところに使えない状況でしたが、賞金を加算できたのは大きい」と戸田師。報道陣の「次はG1ですか」の問いには「オーナーと相談します」と慎重な構えだったが、今後へ手応えをつかむ白星に指揮官は満足げな表情だ。
7月以降4戦3勝と上昇カーブを描くキングカメハメハ産駒。チャンピオンズC(12月6日・中京)に出走してくるようなら大きな注目を集めそうだ。