「朝日杯ＦＳ・Ｇ１」（２０日、阪神）

　阪神ＪＦをメジャーエンブレムで制し、開業１８年目で念願のＧ１初制覇を成し遂げた田村康仁調教師（５２）＝美浦＝は、「Ｇ１を獲ると見える景色が違うというのかな、皆さんの温かい気持ちが伝わる。厩舎や自宅には、そこらへんの花屋さんより多いんじゃないかっていうくらい、たくさんの花が置いてありますよ」と反響の大きさを口にする。

　２週連続で再び美酒を味わうべく、同じ仁川の舞台に送り込むのはハレルヤボーイ。デビュー前から厩舎内で評判となっていた一頭で「新馬戦（３着）でメジャーエンブレムと同じレースを使った。負かすならこの馬しかいないな、と思っていたくらい」。のちのＧ１馬にぶつけたのは、能力を買っている何よりの証拠だろう。

　未勝利戦Ｖは後方からごぼう抜きで５馬身差の圧勝。「爆発力がある。人気はないから気楽」と不敵な笑みを浮かべた。１勝馬と侮るなかれ、厩舎の勢いにも乗って一発があっても驚けない。