【朝日杯FS】中谷、初G1制覇へ好機
「朝日杯FS・G1」(20日、阪神)
騎手人生18年目にして巡ってきた大チャンスを確実にモノにしたい。ルメールの騎乗停止により、シャドウアプローチと初タッグを組むことになった中谷が「納得のいく騎乗がしたいですね」と穏やかな表情を浮かべた。
G1の舞台はコスモヘレノスと挑んだ11年天皇賞・春(14着)以来2度目。しかし、36歳の中谷に気負う様子はない。「プレッシャーはないですね。若い時は失敗を恐れてアレコレ悩んだんですが、最近は結果を出すことで得られる喜びを思い出して、前向きでいられるようになった」と心境を明かす。18日に枠順が決まり、7枠13番にも「邪魔されないところだし、いいんじゃないですか」と泰然自若だ。
既に、朝日杯FSには勝ち馬を導いた経験がある。美浦所属だった当時、調教を担当していたゴスホークケン(07年V)がそうだ。「僕が勝たせたわけではなく、馬が偉いんです」と謙遜するものの、ほかにも09年ダービー馬ロジユニヴァースの調整に携わるなど、馬乗りとしての手腕には定評がある。
過去には年間0勝という苦難も味わったが、栗東に拠点を移してからは着実に勝ち鞍を量産中。今回は裏方ではなく、主役としてスポットライトを浴びたい。「シャドウアプローチにはデビュー前にまたがっているんですが、いい馬ですね。マイルぐらいならちょうどいいハミ掛かりになってくれると思うし、距離は問題ない」と1F延長はむしろ歓迎の口ぶり。相棒の決め脚をフルに引き出して2歳チャンプの座をつかみ取る。