【朝日杯FS】スピネル戴冠へ自信

 「朝日杯FS・G1」(20日、阪神)

 2歳王者戴冠に向けてムードが高まってきた。エアスピネルは18日朝、栗東CWをキャンターで1周。活気のある動きで好調を伝えた。笹田師は「追い切り翌日は引き運動だけだったし、けさは気温が低いこともあり馬が元気。元気なのはいいね」と、フレッシュな様子に頬を緩ませる。

 まだ精神的には未完成の部分が多い。「前走のレース後も、鞍を外したら他馬を恋しがって鳴いていた」と指揮官は述懐する。それでも2度の実戦では、ともに高いパフォーマンスを発揮。「競馬に向かううえでの出来に変わりはないが、一戦一戦、レースを経験している分の上積みはある」と期待を込めた。

 JRAの平地G1・22レースで、名手・武豊がまだ勝ち得ていない唯一のタイトルが、15回挑戦して2着3回が最高の朝日杯FS。無傷の2連勝でデイリー杯2歳Sを制した大器で挑む今年は、最大のチャンスだろう。あとは「ここまで来たら、全部勝ちたい」と決意を表明した名手へ、隙のない仕上げを施してバトンを渡すだけだ。

 6枠11番に、トレーナーは「そんなにこだわってはいなかったが、最内よりは少し外の方がいい」と好感触。そして、こう締めくくった。「スタートの上手なジョッキー。どこに入っても任せられる」。鞍上の大記録達成へ、さらには05年秋華賞を制したエアメサイアとの母子G1制覇へ-。歓喜の瞬間は刻一刻と迫ってきている。

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