【きさらぎ賞】ダイヤモンド一輝V

 「きさらぎ賞・G3」(7日、京都)

 クラシックへ、そして最大目標のダービー(5月29日・東京)制覇に向けて視界は大きく開けた。単勝1・2倍の圧倒的1番人気に推されたサトノダイヤモンドが、圧巻の内容で重賞初制覇。レースレコードでデビュー3連勝を決め、クラシック戦線の主役候補に躍り出た。高額馬再対決として注目された2番人気のロイカバードは、新馬戦2着のリベンジならず3着。4番人気のレプランシュがゴール寸前で2着に上がった。

 高額馬対決の話題も吹っ飛ぶ、異次元の強さだった。中団で流れに乗ったサトノダイヤモンドは、4コーナーでも馬なりで楽々とポジションを押し上げる。直線半ばまで持ったまま。満を持して追いだされると、残り200メートルのハロン棒を待たずに先頭へ立った。あとは独壇場だ。デビュー3戦目にして初めて左ステッキが一発入ると、一直線に脚を伸ばし、3馬身半差で重賞初Vを決めた。

 1分46秒9のレースレコードで無傷3連勝。ルメールは「超うれしい!きょうは1回だけ(ステッキを)使いました。でもいらなかった。最後のスピードがすごい」と大興奮。「ライバルはいなかった。だから(まだ)フルパワーじゃない。G1レベルだと思う。距離も問題ない。すごくいい馬」と満面の笑みを浮かべた。

 池江師も「コーナー2つに距離短縮、そして初の良馬場と懸念材料を全てクリアできた」と表情は明るい。「今後のためにステッキを入れたけど、この時期にこれだけ真っすぐ走れるのは珍しい。競馬が上手で優等生。(メジロ)マックイーンみたいなタイプ」と父・泰郎元調教師が手掛けた名馬を引き合いに出して称賛した。

 今後は滋賀県のノーザンファームしがらきへ短期放牧へ。里見治オーナーは「直行の可能性が高い。ダービーを見据えないといけない馬だから」と皐月賞(4月17日・中山)直行を示唆。「仮にダービーだけを勝っていたら凱旋門賞も考えるが、2冠を獲れていたら3冠目を狙う。フランスは4歳、5歳になっても行けるからね」と既に視線は海外にも向いている。

 13年セレクトセールで2億3000万円(税抜き)で取引された素質馬が、その値にたがわぬ大物感を再び示した。クラシック制覇へ、さらにその先へ-輝きは増すばかりだ。

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