【桜花賞】アヴァンセ一族の悲願達成だ
「桜花賞・G1」(10日、阪神)
一族の悲願達成へ-。レッドアヴァンセが兄妹初のG1制覇を狙う。チューリップ賞8着後は短期放牧でリフレッシュ。好仕上がりで大舞台に臨む。なお、7日、出走馬18頭と枠順が確定。馬券は9日に前日発売が行われる。
レッドアヴァンセが桜冠奪取に挑む。4頭の兄が重賞計11勝を挙げているが、G1は未勝利。クラレントの2度の3着(12年NHKマイルC、15年安田記念)が最高だ。ビッグタイトルの期待もかかるが、音無師は「そんなにいろいろと背負わせたらかわいそうだよ。小さな馬だしね。ケセラセラだよ。なるようにしかならないから」と、あくまで自然体を崩さない。
前走のチューリップ賞は出遅れて8着。中間は短期放牧で、心身をリフレッシュした。在厩調整が続いたこともあり、橋本真助手は「1回放牧に出したかったし、プラス」と言い切る。前走時(428キロ=マイナス14キロ)の馬体減を受け、牧場と相談して飼料の配合の割合を変更。詳細は“企業秘密”と笑うが「前回よりもカイバを食べている。追い切り後で438キロ。維持しています」と好感触を伝える。
前走時、栗東出発前は440キロだったが、阪神競馬場に到着後に大きく馬体を減らした。今回は厩舎で流しているシューベルトの楽曲を持参し「阪神の馬屋をなるべくトレセンと同じ環境に」と工夫をして臨む。クラシックを聞き、平常心でクラシックに挑む。自慢の末脚が力強い旋律を奏でたとき、兄妹積年の夢が実現するはずだ。