【皐月賞】ダイヤモンド仕上がり万全

 「皐月賞・G1」(17日、中山)

 超ハイレベル世代の牡馬クラシック初戦。“3強”は13日の最終追い切りで、それぞれ不安なしを思わせる動きを披露した。きさらぎ賞V以来となるサトノダイヤモンドは、栗東CWの併せ馬で上級クラスの古馬を子ども扱いに。一方、弥生賞2着からの反撃を狙う2歳王者リオンディーズは、キレのある走りで栗東CWを駆け抜けた。注目の枠順は14日に確定。15日から一部ウインズで前々日発売が行われる。

 13年当歳セレクトセールで税込み2億4150万円。磨きに磨かれた原石は、さらに輝きを増した。栗東CWでの併せ馬。サトノダイヤモンドは、パートナーの古馬準オープン馬エアカミュゼを子ども扱いにしてみせた。0秒6追走する形でスタート。直線で先に手が動いた相手をインからアッサリかわす。前傾姿勢を保ったまま、ラスト1Fは馬なりのまま11秒7のフィニッシュだ。

 ルメールは「今朝はとても反応が良かった。今までで一番いい。デビュー戦からポテンシャルの高さを感じていた。競馬が上手ですぐに理解し、簡単に3連勝したからね。スタートが速いしスタミナもある」と、状態と能力については自信を持って臨む。

 ライバルの強さは肌で知っている。同じ3連勝のマカヒキには前2走で騎乗。「マカヒキはとても乗りやすく瞬発力もある。あの馬の前で競馬をしたいね。今年の3歳はとても強く勝つのは難しい。でも、ダイヤモンドもリミットが分からない」と可能性を信じる。

 きさらぎ賞から直行。トライアルを使わず、同じステップで皐月賞を勝った馬は1990年のハクタイセイだけで、中69日でのVとなれば史上最長となる。日本ダービーにピークを持って行くのが最優先、というスタンスなのは言うまでもない。それで勝つようなら、父に続く3冠制覇の夢が現実味を帯びてくるだろう。

 池江師は「一戦ごとに課題をクリア。前走は真っすぐに走ってくれた。調教のしがいがある。大目標は次でも力を出せるようキッチリつくった」と不安なしを強調し、胸を張る。「2頭とも(マカヒキ、リオンディーズ)強いが、あわよくばと思っている」。言葉こそ控えめだが、内に秘める闘志をチラリとのぞかせた。

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