【天皇賞】アクター吉田隼に岡部が金言
「天皇賞(春)・G1」(5月1日、京都)
主役候補は目下5連勝中と勢いに乗る昨年の有馬記念優勝馬ゴールドアクター。春盾初出場の鞍上・吉田隼は、同レース4勝の元ジョッキー・岡部幸雄氏からレース攻略の貴重なアドバイスを得た。
20日行われたゴールドアクターの1週前追い切りにまたがった直後、吉田隼は岡部幸雄JRAアドバイザーの姿を目にし、歩み寄った。騎手時代、天皇賞・春を4勝した同氏から、京都3200メートル攻略の極意を聞き出すためだ。
吉田隼(以下吉)「気を付けるべき点を教えてください」
岡部さん(以下岡)「まず速いスタートを切ってテンの位置を決め、ムダに動かない。ゴールドアクターはスタートが上手だからできるだろう」
吉「自分としてはテン良し中良し、しまい良しの馬だと思っていますが」
岡「いや、3200メートルを目いっぱい走らせたら、どんな馬だって持たない。道中、いかに気を抜かせるかが鍵になる」
吉「枠順の内外の有利不利はありますか?」
岡「内には内の、外には外の利がある。外枠でも1周目、楽に走らせれば必ず内に潜り込むチャンスは来る。決めつけないで、レース前にシミュレーションをすることが大事」
吉「2周目3角の下りから最後の直線に向くまでのポイントは?」
岡「下り坂で外々へ振られるのが一番いけない。理想は内3頭分までをキープして脚をためること。とにかく我慢だ。待てば追ってはじける。隼人は常時、中央場所で乗れるジョッキーになりたいだろう?」
吉「もちろんです」
岡「だったらビッグレースでも勝ちを意識しすぎたら駄目。馬にプレッシャーをかけるな。ゴールドアクターは大きな可能性を秘めた馬なんだから」
吉「ありがとうございました!」
20分以上に及んだ岡部氏の熱血指導。往年の名手の教えから得たものは大きいはずだ。