【天皇賞】ユタカ大激戦制し春盾V7

 「天皇賞(春)・G1」(1日、京都)

 武豊に導かれ、菊花賞馬がいかんなくその強さを発揮した。最内枠からレースを引っ張った2番人気のキタサンブラックが、ゴール前の大激戦を4センチ差制してV。06年ディープインパクト以来の勝利となった鞍上は春盾7勝目、G1・70勝を達成した。2着に13番人気のカレンミロティックが奮闘。昨年の有馬記念馬ゴールドアクターは、直線失速して12着に沈み、1番人気馬は10連敗となった。

 “平成の盾男”が本領を発揮した。キタサンブラックが、武豊に導かれ、脅威の勝負根性を発揮。ゴール前で差し返す形で菊花賞に続く2つ目のG1タイトルを手にした。

 軽快に逃げた。経済コースが通れる1枠1番をゲット。絶妙なペースでの逃げで、内が伸びる馬場状態も生かし切った。「前半からリラックスして走ってくれた」。完璧なレース運びだったが、ゴール前のシーンが、さらに鞍上の腕、そして馬の強さを際立たせた。

 逃げ込みを図るブラックに、迫るカレンミロティック。いったんは相手が前に出たが、差し返して首の上げ下げの大接戦に。勝ったのはどっちだ-ゴール前の激戦を最後はわずか4センチ差で制した。

 鞍上は堂々の春盾7勝目、春秋合わせて12度目の天皇賞制覇。もちろんどちらも史上単独トップの数字だ。さらにこの日の勝利でJRA・G1はV70に到達した。「思い描いていたレースができましたね。かわされたところでもう一度伸びてくれました。オーナーの執念が強かったんだと思います」と満面の笑み。検量質前では北島三郎オーナーと抱き合って喜びを爆発させ、「本当にいい馬。まだまだ強くなる」と、相棒のさらなる進化を約束した。

 今週末はさらなる大一番が待っている。UAEダービー馬ラニとともに乗り込むケンタッキーダービー・米G1(7日・チャーチルダウンズ)だ。日本馬としては、自身が手綱を取った95年スキーキャプテン(14着)以来、21年ぶりの挑戦。デビュー30年目を迎えた日本競馬界の至宝が、勢いに乗って歴史的な偉業に挑む。

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