「プリンシパルＳ」（７日、東京）

　短期免許の期限はダービー当日の２９日。ボウマンが勝負師の真骨頂を見せつけ、７番人気アジュールローズをＶへ導いた。

　１０００メートル通過が５９秒４と速めの流れ。前２頭から離れた３番手と難しい位置取りだったが、積極姿勢を崩さず早めに先頭へ。直線も長く脚を使って抜け出し夢舞台へ最後のチケットをゲット。今回の来日２週目の初Ｖで大仕事を成し遂げた。

　「ペースが思ったよりも速かったが、４、５番手の馬が来なかったので助かった。直線では２４００メートルを走り切れる感じで伸びてくれた」と、ボウマンは相棒のパフォーマンスを称賛。「自分の乗った馬が日本ダービーに出走できる。エキサイティングだ」と興奮を隠せない。

　ただ、青葉賞４着のプロディガルサンもダービーでの騎乗候補になっており、さらにアジュール陣営は出走を明言しなかった。古賀慎師は「弱さがあってダートでデビューした馬がここまで成長してくれた。まだ伸びしろは大きい。勝ったから前向きに考えるが、まず様子を見ないと」と慎重な姿勢だった。