【京都新聞杯】オーディンV、いざ東上
「京都新聞杯・G2」(7日、京都)
スターぞろいの混戦ダービーに、また1頭、楽しみな役者が加わった。1番人気のスマートオーディンが、毎日杯に続き圧巻の切れ味を発揮してV。この世代唯一となる重賞3勝目を飾り、皐月賞組に対して堂々と挑戦状をたたきつけた。
「4つのコーナー、距離など課題はありましたけど、本当に強い競馬を見せてくれました」と戸崎圭は完勝劇に胸をたたく。後方2番手から道中は手綱を絞って我慢。進出したのは坂の下りだ。大外からスパートし、内で食い下がるアグネスフォルテをゴール前できっちりととらえると、最後は流す余裕すら見せつけた。
距離延長も難なく克服した。2200メートルでも、上がり3Fは33秒8をマーク。目を引く瞬発力は、同じく毎日杯-京都新聞杯を連勝して、世代の頂点を極めたキズナを想起させる。松田師は「負けたレースを、どう修正できるかが課題でしたが、ダービーに向けて、いいテストができました」と確かな手応えを口にした。
厩舎の先輩でもあった父ダノンシャンティは、NHKマイルCをレコード勝ちしたものの、ダービー前日に骨折が判明。ゲートインはかなわなかった。父の無念を晴らすべく、いざ府中決戦へ。目覚めた大器がいよいよ、表舞台に立つ。