【VM】アデラ中517日でG1出走
「ヴィクトリアマイル・G1」(15日、東京)
JRA・G1史上最長の“ロングシュート”を狙う。ショウナンアデラは14年阪神JF以来の実戦。勝てばあのトウカイテイオーの93年有馬記念の中363日を上回る、中517日でのVとなる。のちの桜花賞馬で2着のレッツゴードンキ以下を大外一気にのみ込む豪快な走りでG1制覇を決めたディープインパクト産駒が、いきなり豪脚を発揮するか。
G1馬7頭が激突する一戦。だが、前走でG1勝ちはショウナンアデラしかいない。14年12月に阪神JFを大外一気の差し切りで制した元2歳女王が、1年5カ月ぶりに戦列に復帰する。
「G1で1年半ぶりに復帰した馬なんているかな?休んでいても牡馬と違って筋肉は落ちない。10キロぐらい太っているだけ」と早々と4月下旬からカムバックを楽しみにしていた二ノ宮師。桜花賞を目指していた昨年3月に右第三中手骨を骨折。温泉治療後7月に帰厩して9月のローズSで復帰予定だったが、追い切り後に左前球節の骨折が判明した。今回も温泉で治療して3月15日に帰厩、美浦坂路を中心に乗り込んだ。
「右が痛いと今度は左が悪くなる、と交互に痛めてきたが、今回は順調に乗り込めた。今週もジョッキー(蛯名)が乗るが、いい感じで動くと思う」。火曜朝、仕上がりの良さに太鼓判を押したのは三浦助手。蛯名が騎乗した5日の1週前追い切りは美浦坂路の時計がエラーだったが「予定より速くなったようだが、それが逆に良かったのでは」と前向きに捉えている。
中517日での出走。勝てば93年の有馬記念を中363日で制したトウカイテイオーの記録を大きく塗り替える、長期休養明け初戦でのJRA・G1制覇。重賞全体を見渡しても、グレード制が導入された84年以降では中573日で07年の京都ハイジャンプを勝ったテイエムドラゴンに次ぐ第2位になる。超ロングシュートの行方に注目だ。